記事№9 アルトワークス

軽自動車界の革命児

軽自動車の本気の走りを知っていますか。軽自動車と聞くと、走行性能(足回り、エンジンパワー、車両重量など)に関してあまり好意的な意見を聞くことはありません。

しかし、忘れてほしくない一台の車があります。2015年12月に復活を遂げたスズキのアルトワークスです。どんな車なのでしょうか。

そこで今回は、アルトワークスの歴史について振り返ってみたいと思います。

軽自動車界最速の称号

アルトワークスは1987年に登場しました。これまでに登場していたアルトのスポーツモデルとして、ターボエンジンやエアロパーツを標準装備していました。当時は軽自動車の税金が高額だったため、貨物(4ナンバー)での登録となりました。

64馬力という軽自動車の中ではハイパワーな出力を発揮し、これが軽自動車の出力規制の始まりといわれています。1990年には、エアコン、パワーステアリング、専用アルミホイールを装備した2代目ワークスが誕生しました。

また、1992年には全日本ラリー選手権で、ライバル車ダイハツのミラに対抗するための、ワークスが開発され、2年連続でチャンピオンになるなどの成績も収め、軽自動車界でも注目を集めました。まさに革命児的な存在なのです。

1995年には3代目ワークスが登場します。新開発のアルミ製エンジンを搭載し、トルクアップやパワーウインドウやパワーステアリングなど、先代モデルではオプション設定だった装備を標準装備にするなど、快適性にも力を入れたモデルに仕上げました。

ワークスの最大の特徴は64馬力という最高出力と、ボディの軽さでしょう。700㎏前後という軽量ボディとターボエンジンのおかげで、1.0L~1.5L程度の普通車なら互角、もしくはそれ以上の加速力を発揮し、軽自動車なのに普通車より速いと話題になりました。

1998年には4代目が登場し、軽自動車の規格変更に伴い、一回り大きいボディに生まれ変わりました。もちろん走りの性能はこれまでと変わらずに、さらに室内の快適性もアップさせるなどの改良を行いました。しかし、残念なことに2000年にワークスの歴史は一度ここで幕を下ろすことになります。

革命時の復活

それから15年が経過した2015年、ワークスは復活しました。ワークス専用チューニングのエンジンをはじめ、サスペンションやトランスミッション、シートやボディ剛性など安全面や環境面の配慮をしっかりと行いながら、これまでの歴史の中で受け継いできた走りに対する思いもそのまま残し、久しぶりの軽自動車スポーツの復活に世間は大きく湧きました。

このようにデビューの時から常にライバルに先頭を譲らないワークスは、現在でも所有している人が多くいます。しかし、その多くは発売から約20年が経過しているため、修理が必須となる場合が多く、状態が良い中古車を探すのが大変でしょう。

しかし、15年たった今、復活を遂げたということはニーズがあるという証拠でもあるので、これを機に軽自動車界も一段と盛り上がりを見せてほしいものです。